幹細胞治療の副作用にはどのようなものがあるでしょうか。
2021年10月13日(水)
こんにちは。お茶の水セルクリニック院長の寺尾です。
この度、Youtubeとブログで改めて、再生医療について詳しく解説していくこととしました。
当企画では、皆様のご質問にお答えすることで、再生医療の適切な情報をお届けしたいと思っております。
今回は、幹細胞治療の副作用について、お話ししたいと思います。
“副作用(副反応)”
病気の治療に関わる主作用に対し、それとは異なる別の作用や有害である作用のこと。一般的には主作用以外の作用でも患者にとって不都合でない場合は副作用と呼ばないことが多い。病気の予防、診断、治療に通常用いられる用量で起こる好ましくない反応を有害反応(adverse reaction)と呼ぶ。医薬品添付文書では副作用の項目に有害反応が記してあり、一般には副作用と有害反応は同じ意味として扱われている。薬学用語解説より
副作用1:痛みや腫れが出る
幹細胞治療において一番多い副作用が痛みです。
幹細胞が大量に関節に帰ってくると、関節の中がびっくりしたような状態になることがあります。ご本人の細胞を培養してお戻ししているので、その細胞が悪さをするということはないにせよ、患部に痛みや腫れが出るなど、過剰な反応が起こるケースがあります。
副作用2:関節に水が溜まる
もう一つ、幹細胞治療においてよくおこる副作用が、関節に水が溜まることです。水が溜まること自体は、関節の修復のプロセスの一環であるため、必要な反応です。しかし、これが過剰になることで、刺激が強くなる恐れがあります。
“関節液”
関節腔に存在する組織液の一種であるが,そのおもな役目は,潤滑,すなわち関節の運動が低摩擦で行われるための潤滑剤としての役目と,関節軟骨の栄養の維持の二つである。関節軟骨には血管がなく血液の供給が得られないので,関節液が代りに栄養を供給している。正常関節では関節液の量はきわめて少なく,ひざのような大きな関節でも数cc以下にすぎず,その採取は困難である。正常関節液は,透明で淡黄色を呈し,きわめて粘稠(ねんちゆう)性に富んでいる。
コトバンクより
副作用が出た場合の対応
症状が出た時は、安静にするよりも動かしていただいた方が早く楽になるケースが多いです。じっとしていると痛みも長引いてしまいますし、関節が硬くなってしまいます。
一度硬くなった関節を柔らかくしようとする時、また刺激を与えることになるので、余分な辛さが出てしまいます。そのため、安静にしていただくより、動かしていただくことをお勧めしています。
今回のまとめ
幹細胞治療の副作用として多いのは
・痛みが出ること
・関節に水が溜まること
です。ただし、副作用が出たとしても早めから、痛みが出ても動かしていくことで早く回復することが可能になります。
関節に溜まる水についてより詳しく知りたい方は、当ブログのこの記事で詳細に解説しておりますので、是非ご覧ください。
この項目に興味がある方は、当ブログのこの記事で幹細胞治療のリスクについても解説しておりますので、併せてご覧ください。
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