身体的フレイル治療
身体的フレイル進行抑制および身体的フレイル予防を目的とした自己脂肪由来幹細胞の静脈内点滴です。
本治療では他の治療で効果を出すことが難しいとお考えの患者様を対象に、体の中にある間葉系幹細胞という細胞を培養して治療を行います。間葉系幹細胞は、骨髄や脂肪内に存在し多様な細胞に分化できる能力を持つことがわかっています。脂肪内は幹細胞の密度も高く、他の部位の幹細胞よりも状態が良いという報告もあることから、脂肪由来幹細胞に注目しています。幹細胞はサイトカインというたんぱく質などの液性因子を放出し、それらが体内の細胞に働きかけることで体内の慢性炎症を抑制することができます。慢性炎症を抑制することに加え、様々な細胞の活動性を上げたりすることが示唆されていることから、フレイルの治療に活用できると考えています。
フレイルとは
フレイル(虚弱)とは、「加齢に伴う様々な臓器機能低下によって外的なストレスに対する脆弱性が亢進した状態のこと」で、介護が必要な状態の一歩手前と捉えられています。
セルフチェック①
以下のような症状がある方はフレイルに当てはまる可能性があります。
- 階段を手すりや壁をつたわって昇っている
- 椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がることができない
- この1年間に転んだ経験がある
- 6ヶ月間で2~3㎏以上の体重減少がある
- 口の渇きが気になる
- 周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物忘れがあると言われる
- 今日が何月何日かわからない時がある
- これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった
セルフチェック②
ご自身のふくらはぎの一番太いところを指で囲むことで、自分の筋肉量が把握できる簡易チェックです。
親指と人差し指で輪っかを作り、ふくらはぎを囲んでチェックします。
①両手の親指と人差し指で輪を作ります
②利き足でない方のふくらはぎの一番太い部分を、力を入れずに軽く囲んでみましょう
老年病学における身体的フレイル・身体的プレフレイルは整形外科的なロコモティブシンドローム(2007年日本整形外科学会が提唱した概念)と類似した状態です。また、ロコモティブシンドロームについて日本医学会連合も患者用パンフレットに 「身体的フレイルとは身体能力の低下が自覚症状を伴って顕著になった状態ですから、ロコモの対策をせず、知らないうちにロコモがさらに進行し重症化すると、移動のための身体能力の低下が自覚症状を伴って顕著になった状態、すなわち身体的フレイルになります」と明記しています。
※ロコモティブシンドローム・・運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態のことです。
また、フレイルには
- 年齢や性別、居住環境などの「集団特性・社会的要因」
- 栄養関連要因や他の疾患(肥満や認知症など)の「臨床的要因」
- 運動不足や喫煙、アルコール摂取量増加などの「生活習慣」
- 慢性炎症や内分泌因子(ホルモン)異常・ビタミン不足などの「生物学的要因」
という4 種類のリスク要因が考えられています。
本治療は、4番目の慢性炎症に着目し、その慢性炎症を抑制することによりフレイルの発症・進行を抑制することを目的としています。ご自身の脂肪由来幹細胞を投与するため、副作用の心配が少なく、拒絶反応などの心配はありません。カウンセリングも行っておりますので、フレイルでお困りの方はお気軽にご相談ください。
幹細胞治療の流れ
はじめに問診、医師が治療の特徴などをご説明します。
また感染症などの血液検査を行います。
脂肪組織を採取
局所麻酔後、へそのシワに合わせて約5mm切開し、少量の脂肪組織を採取します。細胞の培養に必要な採血も行います。所要時間は20分程度です。
細胞培養
細胞培養加工室(CPC)に移送し、3~4週間かけて治療に必要な数まで幹細胞を増やします。
静脈点滴投与
治療に必要な数に増やした幹細胞を静脈内へ点滴投与します。
一度の脂肪採取で複数回の治療に使用できる数まで細胞を増やしておくことで、追加の脂肪採取をすることなく治療を繰り返すことが可能です。
その場合は、増やした細胞を液体窒素で凍らせて1年間保存します。
幹細胞治療価格
- 点滴1回
- 1,650,000円(税込)
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カウンセリング無料
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治療内容
- 変形性関節症とは
- 幹細胞
- 関節治療
- 筋肉・腱・靭帯損傷治療
- 身体的フレイル治療
- 慢性疼痛治療
- 脊髄損傷・難治性脊髄症治療
- 血小板
- PRP療法・APS療法
- 補助療法
- 体外衝撃波治療