【大学院時代の研究が英語論文として掲載されました】―Dr前之原のブログ
2020年12月12日(土)
手前味噌な話ながら、この度大学院時代の研究が形になりました。
https://asbmr.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/jbmr.4226
私は昨年まで大学院に所属し基礎研究をしておりましたが、
本年度になってようやく英語論文という形にすることが出来ました。
軟骨の表面は正常では潤滑性(ヌメヌメしていること)を維持しており軟骨表面にかかる摩擦から
軟骨を保護しておりますが、ルブリシンというタンパク質はこの表面の潤滑性の維持に寄与していることが
分かっています。
私はルブリシンが潤滑性の維持以外の働きを持ち正常な軟骨の維持にも寄与しているのではないかという
仮説のもとで研究を行い、ルブリシンの新たな働きを解明しました。
海外ではルブリシンの変形性関節症に対する治療に用いる研究が進んでおり、
いずれは日本でも現在行われているヒアルロン酸注射に変わる治療として使用される日が来るかもしれません。
さらに近年ルブリシンが幹細胞の治療効果の一端を担っていることを示唆する報告も出てきておりますので、
私の研究が幹細胞治療の進歩、さらには変形性関節症の治療の進歩に寄与してくれないかなと淡い期待をしつつ
今後も精進して参りたいと思っております。
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