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【幹細胞と老化の関係】—院長のブログ

2020年11月12日(木)

少し前に発売された雑誌ですが、興味深い特集内容でしたので共有させていただきたいと思います。

 

実験医学 2017年5月号 Vol.35 No.8

「臓器老化の本質に迫るステムセルエイジング」

https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/book/9784758101639/index.html

 

羊土社という会社が出版している雑誌です。

生命科学系の研究に携わっている人であれば知らない人がいない雑誌の1つだと思います。

 

この雑誌の特集では幹細胞と老化の関係についての研究が紹介されています。

様々な臓器では幹細胞を中心としたシステムで再生や恒常性の維持が行われているものの、

そのシステムが破綻することで様々な病気、特に加齢に関連した病気の発症を起こす可能性が

あることが書かれてしました。

つまり、幹細胞の数や質が低下することで臓器の維持ができなくなり、その結果として

病気になってしまうという考え方です。

 

体内の幹細胞は年齢とともに数が減ると言われています。

その理由は、幹細胞が存在するために必要なニッチ(微細環境)が壊れてしまうためとも言われています。

ニッチが壊れることで幹細胞が保てなくなり、別の細胞に変わってしまう可能性も考えられます。

 

幹細胞の数や機能が低下することで病気が発症してしまうのであれば、幹細胞を補うことで

病気の治療や予防ができることは、それほど不思議なことではないように思います。

 

当院で行っている幹細胞治療は、関節の中の幹細胞数を増やし、修復力を後押しする治療法です。

ひと昔前まで関節は治る力がない臓器と言われていましたが、

今は治る力が極端に弱い臓器だと考えられています。

治る力が弱い理由の一つとして細胞の数が乏しいことが挙げられます。

その細胞を体の外で増やし補うことで修復力を向上させようというコンセプトの治療になります。

 

今まで受けてきた治療法で改善感が得られないようでしたら、一度、関節の状態を

拝見させていただけたらと思います。

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