整形外科医がBAUERFEIND FLAGSHIP TOKYO店舗を訪問 〜サポーターにはどんな種類がある?〜 【動ける未来へプロジェクト】
2026年08月28日(金)
こんにちは、お茶の水セルクリニック院長の寺尾です。
今回は、お茶の水セルクリニックの近くにあるBAUERFEIND FLAGSHIP TOKYOに伺い、サポーターについてお話を聞かせていただきました。

BAUERFEINDさんは、膝、足首、腰、肘、手首など、さまざまな部位のサポーターを扱っているブランドです。
再生医療や細胞治療では、治療をして終わりではなく、その後にいかに適切に動いていただくかがとても重要です。
その意味で、動きをただ止めるのではなく、動きやすい状態を支えるサポーターの考え方は、患者さんにとっても大きな助けになるのではないかと思っています。
今回は、店内をご案内いただきながら、SPORTS LINE、MEDICAL LINE、膝・腰・足首などのサポーター、そしてフィッティングの重要性について伺いました。
SPORTS LINEとMEDICAL LINE
BAUERFEINDさんのサポーターには、大きく分けてSPORTS LINEとMEDICAL LINEがあります。
SPORTS LINEは、運動をされている方や、怪我の予防を目的とする方に向けたラインです。
MEDICAL LINEと比べて通気性が良く、軽量化されているものが多く、競技中のパフォーマンス向上や、痛みが強くない方の予防目的として使いやすい設計になっています。
一方で、SPORTS LINEにはシリコンの滑り止めがついているものもあり、長時間使用すると皮膚のかぶれが気になる場合があります。
そのため、基本的には試合中や練習中など、2〜3時間程度の使用が推奨されるとのことでした。
MEDICAL LINEは、もともと医療機関などで処方用として使われていたものが、一般向けにも販売されるようになったラインです。
痛みがある方や、運動中だけでなく日常生活でも使用したい方に向いています。
特徴的なのは、ニット素材が使われていることです。
一般的なサポーターでは、ネオプレンゴムのような通気性が低い素材が使われることもありますが、BAUERFEINDさんのサポーターは糸を組み合わせて編み込むことで、通気性を確保しているとのことでした。
外来でも、サポーターを使いたいけれど、蒸れたりかぶれたりして続けられないという方は少なくありません。
特に日本の夏は、サポーターをつけるだけでも暑さや蒸れが気になることがあります。
その意味でも、通気性はとても大切な要素だと感じました。
膝サポーターに込められた工夫
今回、特に印象的だったのが、膝用サポーターです。
膝のサポーターの中には、青いシリコンパーツが入っているものがありました。
触ってみると少し硬めで、つぶつぶした形状になっています。

このパーツは、膝のお皿の周囲を安定させるだけでなく、お皿の下にある脂肪体や半月板周辺を刺激するように作られているとのことでした。
膝を曲げたときに、そのパーツがぐっと中に入るような仕組みになっており、動作に合わせて膝をサポートしてくれます。
半月板が傷んでくると、膝を曲げたときに余分な動きが出たり、関節の中で不安定さが出たりすることがあります。
そのようなときに、ただ固めて動かさないのではなく、動きに合わせて支えてくれるという点は、とても良いなと感じました。
また、シリコン部分が膝のお皿を安定させ、つぶつぶの刺激によって膝の動きを滑らかにする方向に働くことも意識されているとのことでした。
実際に装着して動いてみると、膝の動きを邪魔する感じはあまりなく、曲げたときに自然にスッと動きを支えてくれる印象がありました。
いわゆる「がっちり固定して動かさないサポーター」とは違い、動く方向を整えてくれるような感覚がありました。
腰・足首・手首・肘など、部位ごとのサポート
BAUERFEINDさんには、膝だけでなく、腰、足首、手首、肘など、さまざまな部位のサポーターがあります。

腰用のサポーターには、背中側に蝶型のシリコンパーツが入っているものがありました。
腰に当てることで、周囲の筋肉を支えたり、マッサージに近いような刺激を加えたりする仕組みになっています。
また、外側から巻いて増し締めできるタイプになっているため、腰まわりの安定感を調整しやすいのも特徴です。
装着位置としては、おへその高さあたりが目安になるとのことでした。
足首用のサポーターには、バンドタイプ、くるぶしの下にシリコンが入っているタイプ、アキレス腱の保護や怪我予防を目的としたタイプなどがありました。
バンドタイプでは、スポーツで使われるフィギュアエイトというテーピングの考え方が取り入れられており、足の甲を通して支えることで、捻挫の予防につながる設計になっています。
足首は、膝や股関節にも影響する重要な部位です。
足首の不安定さがあると、結果的に膝への負担につながることもあります。
そのため、膝だけを見るのではなく、足首から整えていくという考え方も大切だと思います。
手首用では、腱鞘炎や手首の痛みがある方に使いやすいものがありました。
肘用については、いわゆるテニス肘やゴルフ肘にも対応できるものがあるとのことでした。
サポーターというと膝や腰のイメージが強いかもしれませんが、実際には身体のさまざまな部位に合わせて、細かく設計されていることがよくわかりました。
ソックスにもサポートの考え方がある
今回は、ソックスについてもお話を伺いました。
BAUERFEINDさんのソックスには、ローカット、ミッドカット、ハイカットがあり、それぞれサポートする範囲が異なります。
ローカットでは、土踏まずを持ち上げるアーチリフトの機能。
ミッドカットでは、それに加えて足首の安定化。
ハイカットでは、さらにふくらはぎの疲労軽減を意識した編み込みが入っています。
日常生活でもスポーツでも使いやすく、遠征や移動の際にもコンディションを整える目的で使えるソックスもあるとのことでした。
スポーツ選手の場合、長距離移動のあとすぐに試合や練習があることもあります。
そのような場面で、移動中から少しでもコンディションを整えておけることは、大きな意味があると思います。
3D計測とフィッティングの重要性
今回、店舗で膝の3D計測も体験させていただきました。

通常はメジャーで測ることが多いと思いますが、店舗では専用の測定器を使って、下肢の形や周径を立体的に確認することができます。
計測の際には短パンに着替え、膝にシールを貼って、台の上に立った状態で測定します。
測定は1分ほどで終わり、膝や太もも、ふくらはぎの形をもとに、サポーターの適切なサイズを出していきます。
膝のサポーターでは、通常サイズに加えてハーフサイズのようなものもあり、細かい体型の違いにも対応できるようになっていました。
一般的なS・M・Lのような大まかなサイズ分けではなく、より細かくフィット感を調整できる点は、とても大きな特徴だと感じました。
サポーターは、サイズが合っていなければ本来の機能を発揮しにくくなります。
きつすぎれば血流や皮膚への負担が気になりますし、ゆるすぎれば支えたい部分を十分にサポートできません。
そのため、実際に測定し、試着し、動いてみることがとても大切です。
サポーターは「動かさない」ためだけのものではない
昔は、サポーターというと「固定するもの」「動かさないためのもの」というイメージが強かったと思います。
もちろん、怪我の直後や強い不安定性がある場合には、固定が必要なこともあります。
ただ一方で、必要以上に動きを止めてしまうと、可動域が狭くなったり、動作がぎこちなくなったりすることもあります。
今回お話を伺って感じたのは、BAUERFEINDさんのサポーターは、単に固めるのではなく、動きを支えるという考え方が中心にあるということです。
BAUERFEIND社には、Motion is LIFEという理念があるとのことでした。
直訳すると「動くことこそが人生」という意味です。

人は動かないと、筋力が落ちたり、気持ちが沈んだり、生活の楽しみが減ってしまうことがあります。
痛みがあるからといって、ただ動かないようにするだけでは、症状が一時的に落ち着いても、また動いたときに痛みが出てしまうこともあります。
大切なのは、無理をすることではありません。
必要なサポートを使いながら、動ける環境を作り、少しずつ良い方向へ向かっていくことです。
この考え方は、再生医療やリハビリで私たちが大切にしていることとも、とても近いと感じました。
MEDICAL LINEとSPORTS LINEは、状態に合わせて選ぶ
MEDICAL LINEとSPORTS LINEの違いについても、改めて整理していただきました。
MEDICAL LINEは、痛みがある方や日常生活でサポートしたい方向け。
編み方が細かく、筋肉によりフィットしやすい設計になっています。
SPORTS LINEは、怪我の予防やパフォーマンス向上を目的とする方、スポーツ中に使いたい方に向いています。
通気性や軽量性を重視し、競技中でも使いやすい設計になっています。

リハビリもそうですが、故障している状態、日常生活を楽にしたい状態、正常な状態に戻したい段階、さらに高いパフォーマンスを目指す段階は、別々ではなくつながっています。
その時の状態に合わせて、どのサポーターを使うのかを選ぶことが大切です。
サポーターを選ぶ前に、まず状態を確認することも大切
サポーターは非常に便利な道具ですが、痛みがあるからといって、自己判断だけで選べばよいというものでもありません。
たとえば、ただの膝の痛みだと思っていたら、実は骨の状態に問題があったというケースもあります。
腰や足首の痛みも同じで、症状の原因によって必要な対応は変わります。
そのため、痛みが強い場合や長く続いている場合、歩き方が変わっている場合、腫れや不安定感がある場合には、まず医療機関で状態を確認することが大切です。
そのうえで、必要に応じてサポーターを活用する。
この順番がとても重要だと思います。
医療機関で診断を受け、現在の状態を把握したうえで、自分に合ったサポーターを選ぶことができれば、より安心して日常生活や運動に取り入れやすくなります。
動けることは、生活を豊かにする
今回、BAUERFEIND FLAGSHIP TOKYOに伺って改めて感じたのは、サポーターは単なる固定具ではないということです。
痛みを我慢して動かないようにするのではなく、必要なサポートを使いながら、動きやすい環境を作る。
その結果、外出しやすくなったり、運動を続けやすくなったり、日常生活の不安が減ったりすることがあります。
整形外科の治療でも、再生医療でも、最終的に大切なのは患者さんがより良い生活を送れることです。
痛みが減ることだけでなく、行きたい場所へ行ける、やりたいことができる、スポーツや趣味を続けられる。
そうしたことが、生活の質に大きく関わってきます。
そのためには、治療だけでなく、リハビリ、身体の使い方、靴、インソール、サポーターなど、いろいろなものを組み合わせて考えることが大切です。
BAUERFEINDさんの「動くことを支える」という考え方は、患者さんが前向きに身体を使っていくための一つの選択肢になるのではないかと感じました。
まとめ
今回は、BAUERFEIND FLAGSHIP TOKYOに伺い、サポーターについて詳しくお話を聞かせていただきました。
サポーターには、痛みを軽減するためのもの、動きを支えるもの、怪我を予防するもの、スポーツのパフォーマンスを支えるものなど、さまざまな役割があります。
大切なのは、痛みがある部位に何となく装着するのではなく、自分の状態や目的に合わせて選ぶことです。
そして、サイズやフィッティングをきちんと確認することです。
痛みがある方、動くことに不安がある方、スポーツや日常生活を少しでも快適にしたい方にとって、サポーターは一つの助けになるかもしれません。
ただし、症状の原因を確認することも大切です。
気になる痛みがある方は、まず医療機関で状態を確認し、そのうえで必要なサポートを選んでいくとよいと思います。
お茶の水セルクリニックでも、再生医療だけでなく、患者さんがより良い状態で動けるように、さまざまな選択肢を一緒に考えていきたいと思っています。
※今回の内容は以下の動画でも見ることが可能です。
何かご不明な点等ございましたら、当院の公式サイトからお気軽にお問い合わせください。
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