脂肪採取後の皮下出血について
2023年09月28日(木)
こんにちは、お茶の水セルクリニックの寺尾です。
当院では「新しく幹細胞治療を始めたい」という医師に向けて、脂肪採取の講習を行っています。
実際に脂肪を採ってもらう際には、私のお腹を使って採っております。
先日も採取の実技を行い、その際に脂肪を採った後の皮下出血(内出血)の状態を写真に撮りましたので、経過に沿ってお伝えしていきます。
実際の皮下出血の経過
こちらが脂肪を採った直後の写真になります。
この黄色い点線の中の小さいところが傷になります。
おへそのシワに沿って、約5mm程の傷の為ほとんど目立ちません。
また、この時点では皮下出血はありません。
通常の固定方法は、圧迫綿を当てた後にバンドでお腹を締めていきますが、今回は絆創膏とガーゼで固定をしてどのようになるかを観察していきます。
こちらが、採取して3時間経過したガーゼの状態です。
ガーゼに少しだけ血液が付いていますが、ほとんど出血はしていませんでした。
採取した後12時間経ったところです。
少し皮下出血が出始めていますが、基本的に痛みもほとんど感じませんでした。
傷自体もほとんど見えず、この時点でシャワー浴びたりしても全く問題ありません。
これが24時間経ったところです。
少しだけ紫色のところが広がってきました。
36時間経過後
少し紫の範囲が広がってきました。
基本的に皮下出血は重力に従って引っ張られていきます。
写真の様に下の方に広がる傾向があります。
2日後の写真です。
3日後辺りになると少し黄色の範囲が出てきます。
皮下出血が吸収されてくると、だんだん黄色っぽくなって消えていきます。
黄色い範囲があると、皮下出血が吸収されてきて回復してきたと判断できます。
4日後
5日後くらいから、少し紫色の皮下出血が少なくなってきました。
6日後は、黄色の範囲が少し広くなっています。
7日後
8日後
なかなか全部消えるところまでは至っていないんですけれどもだいぶ色が薄くなってきております
9日後
11日後
12日後
16日後
黄色の部分が少し残ってるという感じです。
17日後
ここではもう全く跡形もなく消えております。
皮下出血の大きさは人によって様々で、血液をサラサラにするような薬を飲んでる方ですと、皮下出血がより大きくなりやすくて吸収される時間もかかると思います。
ただ基本的には、皮下出血は跡形もなく消えてくれるものなので過度に心配されなくても大丈夫です。
今回のまとめ
・皮下出血は2週間ほどで消える
・採取してからほとんど痛みはない
・血液をサラサラにしている薬を服用していると吸収までに時間がかかる
このように皮下出血は、日数が経過するにつれて小さくなります。
痛みに関しても、脂肪の採取時から皮下出血が消えるまでほとんど痛みはありませんでした。
「皮下出血が出る」と聞くと不安になる方もいると思いますが、ほとんどの皮下出血は2週間もあれば消えますのでご安心下さい。
他にも幹細胞治療についてご不安がありましたら、当院までお気軽にご連絡下さい。
※今回の内容は以下の動画でも見ることが可能です。
何かご不明な点等ございましたら、当院の公式サイトからお気軽お問い合わせください。
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