Rejoint Clinic Dr K 黒田先生対談の前半「股関節の幹細胞治療が少ない理由」
2026年04月22日(水)
こんにちは、お茶の水セルクリニックです。
今回は、Rejoint Clinic Dr.Kで黒田先生にお話を伺った対談内容を、ブログとして読みやすく整理してお届けします。
前回は院内紹介でしたが、今回は“中身”のお話です。
股関節の治療を考えるうえで、知っておくと判断がしやすくなるポイントが詰まっていました。
前回のブログ
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黒田先生はどんな先生?「手術」と「再生医療」の両方を知っている強み
黒田先生は、もともと経済学部を卒業された後に学士入学で医学部へ進み、整形外科医として研鑽を積まれてきた先生です。
京都大学の医局に所属し、関連病院での診療と大学院での研究を並していました。
さらに大学病院のスタッフとして長く現場に立ち、股関節領域ではチーフとして診療の中心も担われていました。
対談で特に印象的だったのは、「難しい疾患に対して、長い時間をかけて向き合ってきた」バックグラウンドです。
なかでも“大腿骨頭壊死”という難病の再生医療に、大学院時代から継続して関わってこられ、ガイドライン策定などの議論にも参加されていた、というお話がありました。
大腿骨頭壊死とは?若い世代でも起こり得る、股関節の大きなテーマ
大腿骨頭壊死は、股関節の先端にある「骨頭(丸い部分)」が血流障害などをきっかけに壊死し、骨頭が潰れてしまうことで強い痛みにつながる病態です。
ステロイドの使用や多量飲酒がリスクとして知られていますが、必ずしもそれだけでは語れないケースもある、という点も語られていました。

若い方(20〜30代)でも起こり得る疾患で、進行してしまうと治療の選択肢が大きく変わる。
だからこそ「早い段階で状態を把握すること」が重要で、そのためにMRIなどの評価が欠かせない、という流れが対談を通じて見えてきました。
幹細胞などの“バイオセラピー”は「手術までの時間を支える選択肢」
黒田先生は、バイオセラピー(幹細胞など細胞の力を活用する治療)について、「手術に取って代わるタイプではない」としつつも、手術の“手前”として上手に活用できる可能性がある、というスタンスでした。
たとえば、手術のタイミングをできるだけ後ろ倒しにしたい方、手術までの間を少しでも楽に生活したい方にとって、選択肢の幅が広がる。“何もできない期間”を減らすための武器になり得る、という捉え方です。
実際、治療効果を実感される方は「軽くなった」「痛みが減った」と話されることもあり、黒田先生としては「効果はあるのだろうな」と受け止めている、という率直なお話もありました。
お茶の水セルクリニックとDr.Kで、アプローチが違うところ・補い合えるところ
今回の対談では、同じ「細胞治療」という言葉でも、施設の設備や治療設計によってアプローチが変わる点が整理されました。

黒田先生の側では、大腿骨頭壊死に対して“骨の中”へピンポイントに幹細胞を入れる考え方が語られました。
一方で、お茶の水セルクリニックは、骨の中へ直接注入する方法は難しいため、関節内への投与を中心に、骨の表面側から修復環境を整えていく方針になります。
同じ疾患を見ていても、入口や得意領域が少し違います。
だからこそ「状態の評価をしっかり行ったうえで、最適な提案につなげる」という考え方が重要だと感じる内容でした。
ポストコロナの視点:増える可能性が指摘されているという話
もうひとつ興味深かったのが、コロナとの関係です。
黒田先生の実感として、ポストコロナで大腿骨頭壊死が増える可能性は国内外で指摘されているとのことでした。
背景として、コロナ肺炎で入院した際にステロイドを使用するケースなどが関係している可能性がある、という話が出ました。
もちろん個別の因果関係を断定するものではありませんが、「急に股関節の痛みが強くなった」「MRIで壊死が見つかった」という流れがあり得る以上、違和感が続く場合は早めに状態を確認することが大切だ、というメッセージとして受け取れる内容でした。
当院でも、以前ブログで紹介しています。
↓
新型コロナウイルス感染症に伴う股関節痛
まとめ:股関節治療は“いまの状態”を正確に知るところから
今回の対談を通じて、股関節、特に大腿骨頭壊死のような疾患では、病態理解と画像評価(MRIなど)を土台にしながら、手術も含めた幅広い視点で治療を組み立てることが重要だと改めて感じました。
「手術しかないと言われたけれど、本当にそれがベストなのか悩んでいる」
「できれば手術のタイミングを調整しながら、生活の質を保ちたい」
そういった方にとって、選択肢の考え方を整理する一助になれば嬉しいです。
※今回の内容は以下の動画でも見ることが可能です。
何かご不明な点等ございましたら、当院の公式サイトからお気軽にお問い合わせください。
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