【人工膝関節とスポーツ活動】ーDr山神のブログー
2020年10月30日(金)
こんにちは。木曜日午後担当の山神です。
本日は人工膝関節とスポーツについて取り上げたいと思います。
人工膝関節手術は従来から安定した除痛効果や関節機能回復が得られる手術ですが、インプラントの材質やデザインの向上も加わり、より若いactiveな患者さんにも実施されるようになってきています。
また近年、メタボリック・シンドローム(いわゆるメタボ)の予防がさかんに謳われるようになり、患者さん自身が術後もスポーツ継続を希望することが多くなりました。
人工膝関節で、スポーツを継続することはできるのか?
最近の海外の文献レビューでは、人工膝関節全置換術後のスポーツ復帰率は3~8割、人工膝関節部分置換術後のスポーツ復帰率は7~10割と報告されており、膝の靭帯を温存できる部分置換術の方がやや高い割合でスポーツ復帰しているようです。
少し古いデータですが、1999年に米国で実施された調査(Knee Society Survey)によれば、一般的に人工膝関節全置換術後に行ってよいスポーツとして以下のようなものが挙げられています。
(海外の調査のため聞きなれないスポーツも含まれております)

私個人としても、手術前に心得のあるスポーツで、あまり衝撃のつよくないものであれば概ね許可することが多いです。適度なスポーツは、筋力増強や、俊敏性やバランス能力の向上、骨質の改善などのほか、精神面でも好ましい影響を与えると考えられますので、人工関節術後も過度に制約を設けず、スポーツを楽しんでいただければいいですね。
※ただしスポーツの実施については、患者さん個人の状況によっての判断が必要ですので、術後にスポーツを行う場合には主治医に必ず相談をしましょう。
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