【肩腱板損傷について】ースタッフブログ
2020年10月27日(火)
こんにちは、看護師の吉村です。
近頃は日に日に肌寒くなってきましたね!
今回は、当院でも肩関節の外傷で良く見られる腱板損傷について紹介していきたいと思います。
腱板とは?
腱板は、肩関節のインナーマッスルとして存在し主に4つの筋肉[棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋]で構成され、別名ローテーターカフとも呼ばれています。
その外側には、三角筋や僧帽筋などのアウターマッスルで覆われています。
肩関節は全身の中でも特に運動範囲が大きく、日常動作やスポーツ動作でも活躍する頻度の高い関節です。可動域や動作の自由度が大きなぶん、姿勢不良や外力などに影響を受けやすい部位でもあります。
そんな肩関節の動きがスムーズになるように内側で誘導し安定させてくれているのが腱板です。
中でも、棘上筋・棘下筋が損傷を受けやすく、原因としては
・加齢による退行変性によるもの
・スポーツ動作で大きく外力が加わった場合
などがあげられます。
損傷してすぐは安静時痛や夜間痛等があり、時間の経過とともに機能不全、脱力現症、肩をあげようとすると肩甲骨と上腕骨の衝突が生じて痛みを引き起こすインピンジメントなどの症状が見られます。
日常動作では胸の前で作業をする事が多く、肩甲骨が外側に広がり円背になったまま筋肉が硬くなりやすいです。
肩甲骨の可動域が狭くなったまま肩をあげることで、上腕骨との連動制が保てずインピンジメントを繰り返す事になり知らず知らずのうちに損傷が増していくケースもあります。
また、血流が乏しい部位なので自己修復が困難な場合が多いです。
当院で行っている幹細胞治療は関節だけではなく、筋肉・腱・靭帯の損傷に対しても局所注射療法を行っています。
損傷部位に投与することで、組織の修復や治癒・抗炎症などが期待できるので、是非カウンセリングだけでもお待ちしております。
腱板エクササイズ
治療と併用して関節を安定させるために取り組むとオススメな運動を紹介します。
肩をすくめたり、骨盤や姿勢が傾かないように注意しながら、毎日継続的に取り組んでみてください!
ご自分の腕の重み[自重]で行うのでも十分ですが、負荷を上げる場合は500mlのペットボトルに水を入れたものや1kg程度のダンベルなど軽めのもので大丈夫です。
大きく動かしたりダンベルを重くしてしまうと三角筋などのアウターマッスルがメインで使われてしまいます。
『軽めの負荷』と『浅めの可動域』で数多く反復してあげる事で腱板を効率的に鍛える事ができます。
また細胞治療においても、投与した細胞を活性化させる為に関節内の組織に軽い摩擦を与える事が効果的です。
スポーツの秋なので、お悩み解決に向け運動を週間づけながら一緒に内側からの修復に励んでいきましょう☺‼
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