再生医療で治療できる部位は、どのようなものがあるでしょうか
2021年11月03日(水)
こんにちは。お茶の水セルクリニック院長の寺尾です。
この度、Youtubeとブログで改めて、再生医療について詳しく解説していくこととしました。
当企画では、皆様のご質問にお答えすることで、再生医療の適切な情報をお届けしたいと思っております。
今回は「幹細胞が治療可能な部位」について、お伝えしたいと思います。
“適応症”
ある薬や療法によって、その治療の効果が期待できる病気や症状。
Weblio辞書より
※ 再生医療から見たときに適応症である事(=再生医療が効果を発揮しそうな症状であること)を、一般的に「適応である」と表現します。また、「適応部位」とは、再生医療の効果が発揮されるであろう部位(膝関節など)を指す表現です。
適応部位は膝だけ?
当クリニックは整形外科のクリニックですので関節の治療を主に実施しております。
患者様から「お茶の水セルクリニックさんで行っているのは、膝の治療だけですか?」とご質問をいただくことがあります。
確かに、膝の治療をされる患者様が一番多いです。しかし、当クリニックでは膝だけではなく、他の部位も治療を行うことが可能です。
最近特に患者さんが増えているのが
- 股関節
- 肩関節
です。
増えている股関節の患者様
股関節は、膝以上に治療の選択肢が限られる関節です。
例えば、膝の治療にはヒアルロン酸の注射の適用がありますが、股関節は基本的にヒアルロン酸注射の適応がありません。
そのため、一度股関節が痛んでしまうと、痛み止めを使って痛みを抑えるとか、リハビリで様子を見る等の手段しか取れなくなってしまいます。そして痛みが抑えきれなくなってしまうと、すぐに人工関節の手術を受けましょうという話になってしまいます。
”人工関節”
人工関節置換術とは、変形性関節症や関節リウマチなどの疾患により悪くなった関節 の表面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。人工関節は、主に金属やセラミック、ポリエチレンなどでできており、関節の痛みの原因となっている部分を取り除くため、他の治療法と比べると「痛みを取る」効果が大きいのが特徴です。
股関節の構造と治療の難しさ
もともと、股関節はガッチリハマっているので安定度が高い関節です。しかし元々の安定度が低い方や、変形が強い方は骨同士が当たってしまって動かすのも難しくなってしまいます。
動かすのが難しくなると、関節がとても硬くなってしまい、歩くのが困難になってしまうような方も多いです。
そうなると、若い年代でも人工関節へ交換する手術を行うことになる場合があります。
股関節と幹細胞治療
股関節は幹細胞を使った治療により効果が出ることが多いです。
当院で股関節の治療をした患者様は、ほとんどの方が痛みが減ったり、動きやすくなったりする結果になっています。
股関節は、身体の深いところにある関節なので、膝に対する治療よりも注射が少々難しいです。注射の難しさもあってか、再生医療をおこなっているクリニックでも股関節の治療は実施していないところが多いです。
当クリニックで注射をする時には、エコー検査と言われる装置を使って関節の位置を確認し、実際に針が進んでいる様子を確認しながら打ちます。そのため、関節の中にしっかりと細胞を入れることが可能になります。
- 股関節に幹細胞治療は有効
- 注射が難しいため治療を実施しているクリニックは限られる
- 当クリニックではエコーを使うためきちんと関節に細胞を戻すことができる
もし、股関節や肩関節など、膝以外の関節のことでお困りでしたら、一度当クリニックにご相談いただけたらと思います。
今日の内容は以下の動画でも見ることが可能です。何かご不明な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
少しでも興味がある方は、当院公式サイトをご覧頂き、お気軽にお問い合わせ下さい。
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