幹細胞治療に適した細胞採取部位はどこがよい?
2022年07月10日(日)
こんにちは、お茶の水セルクリニック院長の寺尾です。
今回は、幹細胞治療をする時はどこから細胞を採取してくるのが良いのか?という事についてお伝えします。
幹細胞とは
幹細胞とは簡単にいうと、体の修理をしてくれる細胞の事です。
全ての細胞の基になる細胞なので、関節内の軟骨になったり、皮膚や臓器になったりします。
昔は骨の中にある骨髄(こつずい)から採っていましたが、現在では脂肪組織からでも質の良い幹細胞を培養することができます。
脂肪組織からでも質の良い幹細胞を培養することができます。
採ってくる部位によって幹細胞の働きが違う?
幹細胞は、体中の様々な部位に存在するので、血液を造る働きをする骨髄、潤滑油を出して関節の動きをスムーズにさせる滑膜(かつまく)、脂肪などから採取することができます。
論文などでは、細胞を採ってくる部位によって軟骨になりやすい、神経になりやすいなど、なりやすさに差があると言われていました。
基礎研究を重ねていくと、関節には滑膜由来の細胞がいいとはされていますが、実際の現場ではそこまで差はない様に感じています。
脂肪細胞の特徴
「脂肪から幹細胞なんてできるの?」と考える方もいると思います。
脂肪はただのいらない脂ではなく、体のエネルギーを産み出したり、ホルモンや細胞の膜を生成したりしています。
脂肪は体内の中で最も幹細胞の密度が高いと言われており、お臍の横の辺りからほんの少しの脂肪をいただけば、治療に必要な幹細胞数まで増やしていけるというメリットがあります。
また、脂肪は骨髄や滑膜と比べて外からの影響も少ないため、脂肪の中の幹細胞は体内の中で一番コンディションが良いという論文もあります。
その様な事を踏まえまして、当院では脂肪から幹細胞を採取して培養をしています。
細胞を採取する際の手順はこちらのブログをご覧ください
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再生医療・幹細胞治療を受ける過程で、痛みが出るなどの辛いことはありますか?
今回のまとめ
「脂肪から採ってきて増やした幹細胞なんて、効果あるの?」と思われるのも当然だと思います。
脂肪に含まれる幹細胞を使うことは、採取する際の患者様への身体的な負担が少なく、他の部位から採ってきた幹細胞と比較しても質の良い幹細胞を培養できるというメリットがあります。
再生医療はまだまだ一般には知られていなくて、関節痛がある場合、痛み止めを飲んだり、シップを貼ったり、ヒアルロン酸を投与するというような保存療法、もしくは手術をするしかありませんでした。
最終手段である手術の前段階として、
再生医療に関して些細な事でも構いませんので、体にご不安がある方は一度当院にお問い合わせ下さい。
※今回の内容は以下の動画でも見ることが可能です。
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