「細胞を凍らせると鮮度が落ちますか?」という質問について
2022年03月08日(火)
こんにちは、お茶の水セルクリニック院長の寺尾です。
患者様から、この様なご質問を頂きました。
「細胞を凍らせると鮮度が落ちますか?」
「新鮮な細胞の方が効果は出やすいですか?」
といった質問がありましたので、回答させていただきます。
細胞を凍結させると
凍結した細胞と凍結していない細胞を比較すると、やはり凍結していない細胞の方が元気はいいです。
再生医療の一般的な保管方法としては、別の場所にある培養施設に運搬するために凍結をします。
凍結をして運搬をすると、温度が上昇してしまうリスクや費用面が高くなるといったデメリットがあります。
新鮮な細胞を関節内に戻してあげるのが理想的ではあるので、当院ではその様なデメリットをなくすために、クリニックのワンフロア上の3階に培養施設があります。
同じ建物内に培養施設があるため、運搬時のデメリットを低くすることができます。
培養した細胞を体に戻す際にも、患者さんが来院するタイミングの直前に培養した細胞を注射器に入れることができます。
注射器に詰めてから、約15分ぐらいの時間で関節内に打ち終わらせる事ができます。
関節に打つ直前に、注射器に細胞を詰める事で、元気で新鮮な細胞を関節内に戻す事ができます。
培養施設がすぐ近くにあるので、細胞に負担を限りなく抑えた方法を取る事ができます。
これは当院の強みの一つです。
凍結する場合
凍結しない方がいいとはいえ、当院も細胞を凍結することがあります。
例えば、細胞の採取と投与までの期間が数ヶ月空く場合などが当てはまります。
希望の日時に一番元気な状態の細胞を戻すことができるように、一時的に凍結保管する場合があります。
細胞を保管する際に当院では、液体窒素(ー196℃)で凍結しています。
解凍した細胞の中を見ると、やはり元気のない細胞が存在します。
解凍した細胞を再び増やして、元気な状態にしてから使用する事にこだわっています。
今回のまとめ
元気のない細胞を関節内に戻してしまうと、刺激が強くなるので、注射後に関節の痛みが生じてしまう可能性があります。
その様な事がないように、培養士も含めてチームで細心の注意を払い、関節内に元気な細胞を戻す日のために日々全力を尽くしています。
今日の内容は以下の動画でも見ることが可能です。
何かご不明な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
少しでも興味がある方は、当院公式サイトをご覧頂き、お気軽にお問い合わせ下さい。
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