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【再生医療のポジション】―院長のブログ

2021年01月13日(水)

今回は、当院で行っている再生医療のポジションについて書いてみたいと思います。

 

当院では、主に変形性関節症の患者さんの治療を行っています。

特に膝(ひざ)が変形した方に対する治療が多いです。

 

変形性膝関節症に対する既存の治療法は大きく2つに分けられます。

・保存的治療

・手術的治療

 

保存的治療では痛み止め、注射(ヒアルロン酸)などを使って、症状の緩和を目指します。

手術的治療では痛みの原因になっている組織を取り除き、人工物(金属やプラスチック)に置き換える

人工関節置換術が主流です。

 

再生医療は、この2つの治療法の中間の部分を担当する治療法だと考えています。

当院で行っている再生医療では、症状の緩和だけを目指すだけでなく、

組織の修復を目指せるという点で、保存的治療法よりパワフルな治療法だと考えています。

ですが、人工関節置換術のように大きく構造を変化させることは難しいため、

人工関節置換術の代わりになる治療法ではありません。

とはいえ、人工関節置換術と再生医療、2つの治療法を比べた時、以下の2つの点で再生医療には大きな

メリットがあると考えています。

・自分の膝を残すことができる

・入院の必要がない

 

人工関節置換術では、関節を人工物に替えてしまうため、摩耗などの耐用年数の問題や骨との境目で起こる

トラブルなどが生じる可能性があります。

また、細菌感染に弱いため、ケガだけでなく虫歯や胃潰瘍などに対しても注意が必要になります。

また、人工関節置換術では、入院期間は3週間以上になる場合も多く、家を空けられない、

仕事を休めない方には選びにくい治療法だと思います。

ですので、日常生活を止めないという点では、再生医療の方が優位だと思います。

 

もちろん、膝の状態によっては、人工関節置換術の方が良い場合もあります。

当院では、人工関節置換術と再生医療、どちらの方が適しているかといった相談もお受けしております。

人工関節置換術が必要な場合には、東京大学附属病院等をご紹介することも可能です。

お気軽に、ご相談下さい。

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