幹細胞点滴治療の弱点とは?慢性疼痛・脊髄損傷・フレイルに対しての治療法
2024年08月03日(土)
こんにちは、お茶の水セルクリニックの寺尾です。
当院では、慢性疼痛・脊髄損傷・フレイル(介護の一歩手前の状態)に対して幹細胞を点滴で体内に投与するという治療法を行っています。
この点滴治療には、他にも効果があるということを患者さんからよく聞きます。
例えば、慢性疼痛に対して点滴治療をした方に糖尿病の持病があったのですが、
点滴治療を受けたら「血糖値が改善して糖尿病の薬を使わなくてよくなった」という話を教えていただきました。また、別の患者様からは、数年来指摘されていた肝機能の数値が改善し、「幹細胞治療以外に肝機能に影響を及ぼすようなことをしていないので、点滴の影響で良くなったのではないか?」とのお話も聞くことがありました。
幹細胞点滴は、1つの病気を治療したら他の病気も一緒に良くなるという良い副作用のような効果が出るのでとても便利な治療法ではありますが、やはり万能というわけではなくて弱点があります。
それが“幹細胞を点滴で血管に入れている”というところです。
幹細胞を血管に入れますので、血流の豊富なところには幹細胞も行きやすいのですが、関節の中は血管がとても少なくて血流が悪いところなので、血管から入った細胞が頑張って行こうとしても関節の中まで届くことがなかなか難しいのが現状です。
例えば“関節の中”や“腱の端”など血流の悪いところの治療を目指していこうとした場合は、幹細胞の点滴だけでは弱くなってしまうので、当院としては、関節の治療をおこなうときには関節の中に細胞を入れてあげるという治療を主におこなっております。
ただ逆に関節の中に入れた細胞は関節の外に出ることがすごく難しいので、関節の外に影響を及ぼすことというのがほぼできないであろうといわれています。

関節の中からだけ痛みが出てるわけではなく、その周囲の腱の状態や神経から直接痛みが出てるケースもあります。
そのため関節の中をどんどん良くしてあげても、その周囲の痛みが残ってしまうというようなこともあります。
そうなると関節の中に入れてあげるだけでは不十分である可能性があり、幹細胞で関節の治療を行っていく際には関節の中に入れるのと、プラスして幹細胞点滴を併用していくのが理想的ではないかなと思っています。
幹細胞治療といっても投与の仕方によっても効果が変わってきます。
そのため幹細胞治療を受けてみたいという方は、まずは当院までお気軽にご相談ください。
身体の状態に合わせて適切な治療方法や投与方法をお伝えさせていただきます。
※今回の内容は以下の動画でも見ることが可能です。
何かご不明な点等ございましたら、当院の公式サイトからお気軽にお問い合わせください。
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