【寺尾院長が実践!心臓ドック体験記】「40代から考えたい!心臓ドックで分かる“未病”のリスク」
2025年09月19日(金)
こんにちは。お茶の水セルクリニックの寺尾です。
今回は、同じビルに新しく開院された「おおた循環器内科エコークリニック」で心臓ドックを体験した様子をレポートしたいと思います。
心臓専門クリニックとの連携
2025年4月、私たちと同じビルに「おおた循環器内科エコークリニック」がオープンしました。
院長の太田先生は、虎の門病院で長年ご経験を積まれた心臓のスペシャリストです。
大病院レベルの質を、クリニックで提供することを理念として開院されました。
せっかくのご縁もあり、今回「心臓ドック」を体験させていただくことになりました。
大病院では検査までに時間がかかることも多いですが、クリニックだからこそスムーズに受診できるというメリットがあります。
日常生活の延長で受けやすいのは、忙しい方にとって大きな利点です。
運動負荷心エコー検査とは
最初に受けたのは「運動負荷心エコー検査」です。
上半身に心電図電極を装着し、自転車型の器械を漕ぎながら心エコーを行います。
一定時間ごとにペダルが重くなり、心臓に段階的に負荷をかける仕組みです。
呼吸を一時的に止めながらエコーを撮るため、なかなかハードな検査でしたが、その分「負荷に対する心臓の反応」をしっかりと観察できるとのことでした。
終わった後はしっかりクールダウンを行い、体調に無理のないよう配慮されています。
「普段あまり運動しない人がこの検査を受けると大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれません。
実際には医師や検査技師が適切に負荷を調整し、必要に応じて中止することも可能なので安心です。
検査を通して、安静時だけでは分からない“動いた時の心臓の強さやリスク”が見えてくるのです。
レントゲンと頸動脈・下肢動脈エコー
続いてレントゲン検査です。
そして頸動脈や下肢動脈のエコーです。
これにより動脈硬化の進行度やプラーク(脂の塊)の有無を確認できます。
普段の健康診断ではなかなかここまで調べる機会はありませんが、血管の状態を可視化することは「未病」の観点から非常に重要だと感じました。
頸動脈や下肢の血管は、動脈硬化の進み具合を把握するための“窓”のような役割を果たします。
心臓自体に症状がなくても、血管の状態から将来的なリスクが予測できるのです。
生活習慣病の予防や改善にも直結する内容であり、「健康診断+α」の価値を実感しました。
太田先生との対談
検査後、太田先生にお話を伺いました。
心臓ドックの標準的な内容は「心臓エコー」と「頸動脈エコー」ですが、同院ではさらに下肢や腎動脈まで含め、全身の血管状態を評価しています。
特に心臓は「動かしてみないと分からない臓器」であるため、症状がなくても運動負荷をかけた上での評価が大切だと教えていただきました。
さらに印象的だったのは「症状が出てからでは遅い」という言葉です。
心臓病はある日突然発症することが多く、その背景には長年の生活習慣や動脈硬化の進行があります。
だからこそ“まだ症状がないうちにリスクを把握する”ことが大切なのです。
心臓ドックを受けるタイミングとは
「何歳から受けた方が良いのか?」という質問に対し、太田先生は「男女とも45歳くらいから」とのお答えでした。
コレステロールや血圧、尿酸値、糖尿病などのリスク因子がある方は、症状がなくても動脈硬化が進行している可能性があるため、年1回程度の受診を勧めているそうです。
普段の健康診断では安静時の心電図くらいしか分からないことも多いため、より深い検査でリスクを早期に発見することが大切とのことでした。
また、家族に心疾患の既往がある方も要注意です。遺伝的な要因も影響するため、「自分は元気だから大丈夫」と思わずに定期的なチェックを取り入れるのが安心につながります。
受診を終えての感想
今回初めて心臓ドックを受けましたが、痛みもなく、スタッフの方々が丁寧に案内してくださるので安心して検査を進められました。
実際に体験してみて「症状が出る前に調べる」ことの重要性を強く実感しました。
病気が見つかれば適切に対処できますし、問題がなければ安心できます。これはまさに「どちらに転んでもプラスになる検査」だと思います。
また、心臓ドックを通じて得られる安心感は、生活習慣の見直しにもつながります。
「少し食生活を整えてみよう」「もう少し歩こうかな」と意識が変わるきっかけにもなり、結果的に健康寿命の延伸にもつながるのではないでしょうか。
太田先生のクリニックでは、場合によっては再生医療(幹細胞治療)を導入した治療も可能だそうです。
心臓や血管の健康に不安のある方は、まずは自分の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
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