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Rejoint Clinic Dr K に寺尾先生が訪問・院内紹介します

2026年04月15日(水)

こんにちは、お茶の水セルクリニックの寺尾です。
今回は院外取材として、Rejoint Clinic Dr.Kさんにお邪魔しました。

院長の黒田隆(ゆたか)先生に院内を案内していただきながら、「日帰り手術」と「再生医療」を同じ場所でどう成立させているのか、現場の空気感も含めてお話を伺っています。

再生医療というと「点滴」「注射」のイメージが強いかもしれませんが、実際には“保存療法だけでは届かない領域”に対して、手術が必要になる場面もあります。
一方で、手術となると入院や回復期間のハードルが上がり、患者さんの生活への影響も大きくなる。
そうしたギャップを、設備と運用でどう埋めているのか。
見学を通して学びが多かったので、お伝えしていきます。

1)まず驚いたのは「手術室の設備」と導線の作り方

最初に案内いただいたのが手術室でした。
股関節の手術が多いという背景もあり、牽引手術台がしっかりセッティングされているのが印象的です。


加えて、レントゲン撮影や透視が可能な画像透視装置があり、必要な確認をその場で完結できる構成になっていました。
関節まわりの処置は“少しのズレ”が結果に影響しやすい領域なので、こうした環境が整っていること自体が患者さんの安心につながると感じます。

また、手術をする場所が院内の中心にあるだけでなく、前後の導線もよく考えられていました。
日帰り手術では「手術そのもの」だけでなく、「手術前の準備」「術後の観察」「帰宅までの流れ」を安全に回すことが重要です。
設備と導線がセットで設計されていると、スタッフ側のオペレーションが安定し、結果的に患者さんの不安も減ります。
見学していて、“日帰り”の裏側にはこういう積み上げがあるのだなと実感しました。

2)日帰りを支える麻酔の選択肢と「回復の見える化」

日帰り手術を成立させる要素の一つが麻酔です。
黒田先生のところでは麻酔科の先生にもご協力いただき、脊椎麻酔・硬膜外麻酔・ブロックといった方法を使い分けながら、できるだけ身体への負担を抑える形で運用されているとのことでした。
患者さんにとっては、術後の痛みや吐き気、ふらつきなどが心配になりますが、そこを丁寧にコントロールできる体制があるのは大きいと思います。

さらに印象的だったのが、術後の“回復の見える化”です。
手術後は前室がリカバリールームとして機能していて、モニターやナースコールの設置があり、落ち着いて状態を確認できる環境でした。
車椅子でトイレに行ってみる、歩行の安定性を見てみる、といったチェックを踏んでから帰宅の判断をする流れになっています。
日帰り手術は「早く帰れる」ことばかりが注目されがちですが、本質は“帰れる状態かどうかを安全に判断できる仕組み”があること。
ここが整っているからこそ、半日というスケジュールが現実的になるのだと思います。

なお、骨頭壊死の手術の例としては、傷は1cmほどで手術自体は短時間、手術室にいる時間が1時間弱です。
脊椎麻酔の場合は2〜3時間かけて回復し、全体で4時間程度を見込む、というお話でした。
患者さん側の体感としても「一日丸ごと潰れる」というより「半日確保してきちんと受ける」イメージに近いかもしれません。

3)再生医療の運用:初回は必ず“経過観察”を置く

再生医療の点滴や関節注射についても、運用の細かい部分が参考になりました。
初回はアナフィラキシーショックなどのリスクに備えて、30分以上は院内で経過観察を行い、「お変わりないですか?」「大丈夫です」という確認をしてから帰宅していただく、という流れです。
こうした手順は地味に見えるかもしれませんが、患者さんの安心感を作るうえでとても大事なところです。

点滴室は2床あり、こちらもモニターやナースコールが整備されていました。
再生医療の点滴は“治療を受けて終わり”ではなく、その後の体調変化の確認まで含めて一つの工程です。
特に初回は、医療側が安全確認をしたうえで次につなげる、という姿勢が患者さんに伝わるだけで不安はかなり減ると思います。

4)「相談する場所」が落ち着いていることの価値

カウンセリングルームが“診察室っぽくない”雰囲気で整えられている点も印象に残りました。
窓の外には虎ノ門のステーションタワーが見え、圧迫感の少ない空間になっています。
再生医療は、治療選択や期待値の調整がとても重要です。
落ち着いた場所で、ナースによる説明やカウンセリング、医師との相談ができるだけでも、患者さんの理解は深まりますし「聞きたいことを聞けた」という納得感にもつながります。

実際、治療を選ぶ場面では「どれが正解か」よりも「自分の状態にとって何が現実的か」「どこまでを目標にするか」を整理する必要があります。
こうした整理は、短い外来時間の中だとなかなか難しいこともありますが、環境が整っていると会話の質が上がる。
これは見学していて強く感じたポイントでした。

5)クリニック名に込めた意図:「Re」と「Joint」、そして「Re Join」

受付では、クリニック名の由来についても教えていただきました。
Reは“再生・再び”、Jointは“関節”。つまり「関節を再び蘇らせる」という意味合い。
そしてもう一つ、Re Join=スポーツなどに“再び参加する”という意味も重ねているとのことです。
治療というとどうしても「痛みを取る」「機能を戻す」に意識が向きますが、患者さんが本当に望んでいるのは、その先の“やりたいことに戻る”ことだったりします。
名前の中にそれが入っているのは、メッセージとしてわかりやすいなと感じました。

Dr.Kは院長・黒田先生の“K”。
ロゴも“R”と“K”が入る書体にしているというお話で、細部の設計にも一貫性がある印象でした。
こうした「理念→運用→デザイン」が揃っていると、施設全体の安心感として伝わってきます。

6)見学を終えて:日帰り手術と再生医療は“対立しない”

今回の見学で強く感じたのは、日帰り手術と再生医療は対立するものではなく、むしろ同じ線上にあるということです。
患者さんの状態によっては、保存療法・再生医療・手術のいずれが適切かが変わります。
大事なのは、「これしかない」と決めつけず、必要な選択肢を同じテーブルに並べられることです。
そして、その選択肢を安全に提供できる環境を作っていることです。

当院でも、患者さんの状態を丁寧に見極め、最適な治療をご提案することを大切にしています。
今回の院外取材は、日帰り手術の現場を“設備”と“運用”の両方から学べた、非常に良い機会でした。
関節の症状で悩まれている方は、治療を急ぐというよりも、まずは現状を正しく把握し、納得できる説明を受けたうえで選択肢を整理することが大切です。
患者さんにとって大切なのは、治療法の名前よりも“安全に受けられる体制”と“納得できる説明”があることです。
そこを軸に、引き続き情報発信も続けていきます。

※今回の内容は以下の動画でも見ることが可能です。

何かご不明な点等ございましたら、当院の公式サイトからお気軽にお問い合わせください。

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