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患者さんに後悔してほしくない、YouTubeで発信し続ける理由

2026年07月17日(金)

こんにちは。
お茶の水セルクリニック院長の寺尾です。

今回は、少し大切なお話として、なぜ私がYouTubeで情報発信をしているのかについてお伝えしたいと思います。

最近では、医師がYouTubeやSNSで情報発信をすることも珍しくなくなりました。
健康や医療に関する情報を、インターネットで調べる方もとても増えています。

私自身も、整形外科医として、そして再生医療に関わる医師として、YouTubeで情報を発信しています。
ただ、正直にお伝えすると、私は「YouTuberになりたい」という気持ちで動画を出しているわけではありません。

もちろん、YouTubeで発信すること自体が悪いという意味ではありません。
医療に限らず、さまざまな分野でわかりやすく情報を届けている方は多くいらっしゃいますし、それによって助かっている方もいると思います。

ただ、私自身は、人前で話すことや顔を出して発信することに、最初から強い抵抗がなかったわけではありません。
むしろ、不特定多数の方に向けて、自分の顔を出して医療の話をすることには、今でもある種の責任の重さを感じています。

それでも発信を続けているのは、再生医療に関する情報がまだまだ複雑で、患者さんにとってわかりにくい部分が多いと感じているからです。

再生医療の情報は、とてもわかりにくい

再生医療という言葉は、以前よりも少しずつ一般的になってきました。

幹細胞治療PRP療法、エクソソーム、iPS細胞など、さまざまな言葉を耳にする機会も増えています。
一方で、それぞれの違いや、どの治療がどのような状態に向いているのかは、一般の方にとって非常にわかりにくい領域です。

さらに、医療者の中でも再生医療について詳しく理解している方ばかりではありません。
情報の出し方によっては、過度に期待を持たせてしまったり、反対に必要以上に否定的に伝わってしまったりすることもあります。

再生医療は、魔法のような治療ではありません。
ただし、適切な方に、適切なタイミングで行うことで、選択肢の一つになり得る治療でもあります。

だからこそ、過大評価でも過小評価でもなく、できるだけ正確に、そして患者さんにとって理解しやすい形で情報を届ける必要があると感じています。

医師の情報発信には責任がある

医師が発信する情報には、強い影響力があります。

「医師が言っているから正しいのだろう」
「この先生がすすめているなら受けてみよう」
「逆に、この治療はやめた方がいいのかもしれない」

そのように、発信された情報が患者さんの治療選択に影響することがあります。

だからこそ、医療情報を発信することには大きな責任があります。

特に再生医療のように、保険診療とは違う枠組みで行われる治療では、費用も決して安くありません。
治療を受けるかどうかは、患者さんにとって大きな決断になります。

そのような大切な選択に関わる情報だからこそ、発信する側は慎重でなければなりません。

私自身も、YouTubeで話すときには、できるだけ一方的に「この治療が良い」と伝えるのではなく、メリットだけでなく限界や注意点も含めてお話しするようにしています。

患者さんが後悔しない選択をするために

治療を選ぶということは、患者さんにとって一大事です。
身体の不調がある中で、患者さんは治療を選ばなければなりません。

もちろん、どれだけ情報をお伝えしても、医療者側と患者さん側の情報量には差があります。
医学的な判断をすべて同じレベルで共有することは、簡単ではありません。

それでも、少しでも多くの情報をわかりやすくお伝えすることで、患者さんが納得して治療を選べる可能性は高まると思っています。

私が大切にしたいのは、患者さんがあとから

「そういう治療法があるのは、知らなかった」
「知っていたら、別の選択肢も考えたかった」
「もっと早く相談しておけばよかった」

と思うことを、少しでも減らすことです。

治療には、絶対の正解がないこともあります。
だからこそ、後悔の少ない選択をしていただくことが大切だと考えています。

治療の正解は、人によって違う

医療の難しさは、誰にとっても同じ正解があるわけではないところです。

同じ膝の痛みであっても、年齢、生活習慣、仕事、運動量、痛みの程度、将来やりたいことによって、適した治療は変わります。

手術が最も良い選択になる方もいます。
リハビリを優先した方がよい方もいます。
保存療法で様子を見ることが妥当な方もいます。
再生医療を選択肢として考えられる方もいます。

つまり、「この治療が絶対に正しい」と単純に言い切ることはできません。

私自身も、お茶の水セルクリニックに来られた方に対して、必ず再生医療をすすめるわけではありません。
状態によっては、「手術を考えた方がよいです」とお伝えすることもあります。

大切なのは、治療法を先に決めることではなく、まずその方の状態を丁寧に見極めることです。

整形外科の治療は、生活の質に大きく関わる

整形外科の病気は、がんや心臓病のように、すぐに命に関わるものばかりではありません。
しかし、痛みや動きにくさは、日常生活の質に大きく影響します。

「歩いて買い物に行くのがつらい」
「旅行に行きたいけれど不安がある」
「階段の上り下りが大変」
「スポーツを続けたいのに、痛みで思うように動けない」

こうした状態が続くと、生活の自由度が下がり、気持ちまで沈んでしまうことがあります。

整形外科の治療では、単に画像上の変形や数値だけを見るのではなく、その方がどのような生活を送りたいのか、どのような状態を目指したいのかを考えることが大切です。

その意味で、治療選択はQOL(クオリティオブライフ)が、生活の質に深く関わるものだと思っています。

再生医療だけでなく、幅広い情報を届けたい

私の発信では、どうしても再生医療や細胞治療の話が多くなります。
お茶の水セルクリニックが再生医療を行っているクリニックですので、それは自然なことでもあります。

ただ、本当に大切なのは、再生医療だけを知っていただくことではありません。

手術、リハビリ、保存療法、生活習慣、運動、身体の使い方。
治療を考えるうえでは、さまざまな選択肢があります。

患者さんが自分自身にとってのベストを選ぶためには、できるだけ幅広い情報に触れていただくことが大切です。

そのため、今後も再生医療だけでなく、整形外科の治療全般や、身体をより良い状態に保つための考え方についても発信していきたいと思っています。

できるだけフラットに情報をお伝えします

YouTubeで情報発信をすることは、私にとって決して軽いものではありません。
医療者としての責任もありますし、伝え方には常に注意が必要だと感じています。

それでも、患者さんが治療を選ぶときに少しでも役立つ情報を届けられるのであれば、続ける意味があると思っています。

・再生医療について知りたい方
・手術以外の選択肢を探している方
・自分の膝や股関節の痛みについて、どう考えればよいのかわからない方
・治療を受ける前に、できるだけ納得して判断したい方

そうした方に向けて、これからもできるだけわかりやすく、そしてフラットな形で情報をお伝えしていきます。
また、「こういう情報が知りたい」「この治療について聞きたい」ということがあれば、ぜひ教えていただければと思います。

皆さんがご自身にとって納得できる治療を選び、後悔の少ない選択ができるように、今後も情報発信を続けていきたいと思います。

※今回の内容は以下の動画でも見ることが可能です。

何かご不明な点等ございましたら、当院の公式サイトからお気軽にお問い合わせください。

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