【天気と痛みの関係について】—Dr松﨑のブログ
2020年09月07日(月)
台風9号に続いて、10号までも日本列島を通過し、昨年の台風被害に続いて、本当に異常気象が続いていますね。。。
私も昨年の台風の時に屋根なしの駐車場に車を停めていたので、ビル内の中の方が安全だと思い、
とあるビルの地下駐車場に車を停めました。
翌朝、台風も過ぎ去り安堵していたら、警察から電話があり、
『お宅の車がぶつけられたようで、すでに現場検証が終わってますので、また車取りに行く際に警察署にお立ち寄りください』と…。
えっ(;´Д`)…。
台風被害も色々あるなと思うのですが、台風と言えば低気圧です。
私も色々と交通事故後の患者さんや関節炎の患者さんを多く見ていますが、やはり天気が悪い日は
痛みが出ますとよく訴えを聞く事があります。
間違いなく天気と痛みは関係していそうなのですが、科学的には未だ関連性は不明で結論付けられて
いないんですよね。
最初の気象に関連した痛みの症例報告は1887年と言われており、130年以上も原因がわからないんですね。
いわゆる気象関連痛(Weather pains)もしくは気象病(meteoropathy)と言われていますが、
3つの点で関連が疑問視されています。
①痛みを発生させるメカニズムが不明
侵害受容器と呼ばれる神経が低気圧で影響を受けるとか、気圧変動が関節の不安定性を引き起こす
など言われていますが、中々メカニズムを解明するのは難しい印象ですね。
②季節的要因(ビタミンDの影響)
気圧が変わるのはやはり季節的な要因が大きくて、日光(紫外線)を浴びることで作られる
ビタミンDが活動性に影響しており、気圧は関係ないという可能性も言われています。
夏は紫外線が多く、冬は少ないですよね。
③確証バイアス
要するに『天気が悪いと痛みが出る』と多くの人が思っているため、そのように感じてしまうという。これは難しいですね。
当の本人は明らかに天気が悪くなると痛みを感じてしまうわけで、私も診療をしていて実際にそうなのだろうと経験則的には思います。
人間は色々複雑ですので、何らかの影響はあるとは思うのですが、今後も研究が進んで解明される事を
期待しております。
確証バイアスは大切ですよね。
『台風の時に車は屋内が安全だ』と思いこんでしまうと予測できそうなことを予測できなくなってしまいます。
しかしながら天気が悪いのは気分が晴れないのは事実ですよね。
段々涼しくはなってきますが、カラっと晴れた秋空を毎日拝みたい今日この頃です。
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