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【股関節の幹細胞治療】―院長のブログ

2021年06月02日(水)

最近、股関節の治療について問い合わせが多くなってきたような印象があります。

テレビ番組で取り上げて頂いた際に、股関節に対しても治療を行っていることをお伝えしたのが

影響しているのかもしれません。

 

今回は、変形性股関節症に対する幹細胞治療の成績についての論文を紹介したいと思います。

 

Mardones, R., Jofré, C. M., Tobar, L., & Minguell, J. J. (2017). Mesenchymal stem cell therapy in the treatment of hip osteoarthritis. Journal of hip preservation surgery4(2), 159-163.

「変形性股関節症に対する間葉系幹細胞療法」

 

2017年と少し前の論文ですが、この論文では培養した骨髄由来幹細胞を使った変形性股関節症治療の成績についてまとめています。

2000万個の細胞を3回、1週間間隔で関節の中に注入するという治療手技を行っていますので、

合計で6000万個の細胞を関節の中に入れる治療法になります。

投与した後の痛みの変化や関節機能、関節の動く範囲(可動域)について評価したところ、

いずれも長期に渡り改善していたという結果になりました。

 

股関節内への細胞投与は、膝に比べると少し手技が難しくなります。

当院では超音波(エコー)を使って股関節を確認して、関節内に入っているのを確認しながら

細胞注入を行っています。

準備に少しだけ時間がかかりますが、注射自体は5分以内に終わるので、膝の注射と同じ程度の負担で受けていただけると思っています。

股関節の痛みでお困りでしたら、メールでも電話でも対応しておりますので、

気軽に問い合わせいただけたらと思います。

勿論、気軽に相談に来ていただけたら更に嬉しい限りです。

 

股関節の細胞治療を行っている医療機関は、まだまだ少ないようです。

多くの医療機関で股関節の幹細胞治療が受けられるようになればと思っています。

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