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院長のコラム―『幹細胞治療について』

2020年09月15日(火)

今回は幹細胞を用いた治療についてまとめました。

 

  1. 細胞治療の効果
  2. 細胞の数と治療効果
  3. 細胞にもクオリティがあります
  4. 細胞が関節表面にくっつくまで
  5. 細胞治療後リハビリテーションの目的
  6. リハビリテーションの推奨スケジュール

 

1.細胞治療の効果

変形性膝関節症を幹細胞で治療すると、どの程度、痛みが減るか質問を受けることがよくあります。

変形の程度や修復力の差によって効果に差はでますが、多くの方は、痛みが減り、動きは改善しています。

統計を取ると、痛みは10段階で2~4程度下がっています。

人によっては8以上あった痛みが0になるようなこともあります。

細胞を使った、より多くの痛みを取り除く方法を探し続けたいと思います。

 

2.細胞の数と治療効果

幹細胞治療を行う時、どのぐらいの細胞を使って治療を行うかを決める必要があります。

少なすぎる細胞では治療効果が弱くなってしまいますし、たくさんの細胞を用意しようとすると価格が高くなってしまいます。

私は現在、1つの関節当たり1億個程度の細胞を使うことが効果的にも経済的にもバランスが取れていると考えています。

 

3.細胞にもクオリティがあります

例えば、幹細胞を育てる時に密度を上げすぎるとクオリティが落ちると考えられています。

幹細胞を高密度で培養すると、細胞自体の増えようとする力が落ち、元気がなくなったような感じになります。

それに加えて、幹細胞が線維芽細胞などの他の細胞に分化してしまうリスクも上がってしまいます。当院では、最も良いクオリティになるよう、培養方法を調整しています。

 

4.細胞が関節表面にくっつくまで

幹細胞を関節の中に入れると、10分で60%程度の細胞が関節の表面にくっつくと言われています。

これは東京医科歯科大学の先生が発表された論文に書かれている内容になります。

この結果に則り、当院では細胞を注入した後、10分安静していただいています。

安静後は通常の生活をしていただいており、追加の安静などは必要ありません。

むしろ、安静にし過ぎないようにとお願いしています。

 

5.細胞治療後リハビリテーションの目的

細胞治療では、細胞を入れたあとのリハビリテーションがとても重要になります。

リハビリテーションの目的としては、細胞が軟骨などの組織を作りやすくすることに加えて、関節を硬くしないためや関節を保護するためなど色々とあります。

膝の動きを取り戻し、症状を減らしていくためには、リハビリテーションは必須になります。

 

6.リハビリテーションの推奨スケジュール

細胞治療後のリハビリテーションとして、細胞を注射してから1ヶ月までは、膝を動かす訓練と膝のバランスを整えるリハビリテーションを中心に行ってもらっています。

これは膝に動きを加えることで修復を促進させることと、細胞が育つスペースを作ることを目的にしています。

1ヶ月以降は筋トレや歩き方の訓練などを組み込んでもらうようにしています。

 

次回は、幹細胞の種類についてまとめたいと思います。

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