【人工関節の寿命】ーDr山神のブログー
2020年09月24日(木)
こんにちは。木曜日午後に診療担当の山神です。
外来をやっていて、患者様からよく「人工関節の寿命」についてご質問を受けることがあります。
人工関節の寿命とは?
人工関節のインプラントは金属部やポリエチレンなどの材料からなりますが、
1.インプラントと骨との間でのゆるみ
2.ポリエチレンの摩耗(すり減る)や破損
などによって再度入れ替える手術(再置換術)をせねばならないことがあり、
それを人工関節の耐用年数=「寿命」と言っているわけです。

何年もつのか?
一般的に人工関節の寿命は15年~20年程度と言われていることが多いですが、よくされている勘違いとして「○年たったら必ず入れ替えないといけないのでしょうか?」というご質問です。
寿命になったら再度入れ替える必要があるのか?
結論から言えば、全員が必ず入れ替えないといけないというわけではありません。
一般的に文献や論文などのデータから、初回の人工膝関節手術後に再置換術を免れている割合(=「インプラント生存率」といいます)は、術後15年で95%程度と言われます。つまり、術後から15年の間に再置換術を受けることになるのは全体の5%程度ということになります。さらにインプラント材料の進歩などにより、
最近の論文では術後20年でもインプラント生存率は95%程度であるという報告も見かけるようになりました。
実際、術後感染や、転倒などによるインプラント周囲骨折などを除けば、インプラント材料の耐用年数のためだけに再置換術が必要となる方は日常診療ではほとんど経験しません。
とはいえ、比較的若い年代の方(40-50代)、スポーツ活動などで活動度が特に高い方などの場合は上記の数字よりインプラント生存率は下がる(人工関節の寿命が短くなる)ことも様々な論文で報告されており、今後のさらなる技術向上が望まれるところです。
次回は、スポーツ活動と人工関節についてご紹介できたらと思います。
最新のお知らせ
- 2026/09/23
- パーキンソン病・アルツハイマー・脳性麻痺に幹細胞治療は使える?神経系疾患への適応を解説
- 2026/09/16
- 幹細胞治療は整形外科の病気に使える?ヘルニア・膝・テニス肘など疾患別に解説
- 2026/09/09
- 幹細胞治療は保険適用されるの?いつから使えるか現状と見通しを解説
- 2026/09/09
- 整形外科医がBAUERFEIND FLAGSHIP TOKYO店舗を訪問 〜サポーターにはどんな種類がある?〜 【動ける未来へプロジェクト】
- 2026/09/04
- 大腿骨頭壊死症とは?専門医に聞く原因と治療、関節を残すための選択肢




